JSTQB認定テスト技術者資格とは?
JSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board)が運営している認定資格の事です。
JSTQBはソフトウェアテストに関する国際的な資格認証を行うISTQBの加盟組織で、日本のソフトウェア業界におけるテスト技術力向上を目的として、この「JSTQB認定テスト技術者資格」の認定制度を行っています。
JSTQ認定資格にはレベル「Foundation Level(FL)」と「Advanced Level(AL)」があり、FLでは、ソフトウェアテストに関する基礎的で全般的な知識が、ALではテストマネージャ、テクニカルテストアナリスト、テストアナリストの3種に分かれてさらに専門的な知識を問われます。
今年の2021年2月には、第32回Foundation Level試験、第7回Advanced Level<テストアナリスト>試験が開催され、弊社のテストエンジニアも多数受験しました。
JSTQB FLで学ぶこと
よく、資格試験の勉強と聞くと「資格をとること」それ自体が目標になりがちですが、体形的に技術を学ぶことは、普段の仕事にも活きてきます。
JSTQBのFoundation Levelのシラバスの冒頭では、認定を取得した人は、12個の「ビジネス成果」を達成できるとしています。
そのうち二つを紹介します。
一つ目に挙げられているのは「共通の用語を使うことで、効率的で効果的なコミュニケーションが行える」という事です。
テストにかかわらず、業界の専門用語が、会社やチームの文化の違いで少しづつ違った使われ方をしていること、良くありますよね。
特に横文字の多い開発用語は、よく聞いてみると理解しないままズレた使い方をされている、なんてこともあります。
私の体験談で、お客様から「○○システムのUTをして欲しいのですが」と言われて、
弊社では新人のテストエンジニアの研修の際もJSTQBの用語集を活用しており、JSTQBで定義される用語を社内共通語として使用しています。
社外の方とお話をするときは、相手がITに詳しい会社であっても、用語の意味がお互いの認識とずれていないか、言い換えや具体的な補足などを行ってすり合わせる必要があります。
その際にも、体系的に知識を取得しているかどうかで、伝えたい事の説明に大きな差が出るように感じます。
用語や技術だけはなく「マインド」を学ぶこともソフトウェアテストには特に重要となってきます。
JSTQBのシラバス第1章5節では、テストの心理学、というテーマで下記2つを学習します。
1. テストの成否は心理的要素に影響されることを識別する
2. テストの活動とソフトウェア開発の活動で必要となるマインドセットが違うことを説明する
テスト担当者と開発担当者の温度差によるすれ違いは、テストにかかわるすべての人が一度は悩むところではないでしょうか。
弊社のような第三者検証を行う会社があるのも、テストでは「独立性」が重要視されるからですが、その分テスト担当者には優れたコミュニケーションスキルが必要となります。例えば欠陥を見つけたとき、担当者を非難する方向に行かないようにするため客観的なインシデントレポートを書く必要があります。
レポートにどんな内容を記載すればよいのかといった具体的な方法も「良好な関係を継続するための手段」として、シラバスで学ぶことができます。
また、この章では「テスト担当者と開発担当者は、同じ品質のゴールのチームである」ということが繰り返し書かれていますが、この当たり前の概念を改めて学ぶことは、テスト歴の長いエンジニアにも大切なことだと思います。
まとめ
体系的に用語や基本概念を獲得できているかは、品質を高めることを目的としたソフトウェアテストを行うにあたって特に重要です。
JSTQBのWEBサイトでは、資格試験に必要なシラバス(学習事項)が無料でDLできるので、テストにかかわる仕事をしている方はもちろん、興味のある方はぜひ一度目を通してみてはいかがでしょうか。普段の仕事でなんとなく使っていた単語の違った意味や、悩んでいたことの解決方法が、意外と見つかるかもしれません。
当社はJSTQBのパートナープログラムに参加しており、資格保持者が一定数いる企業として、プラチナパートナーの認定を受けています。体系的に技術を取得したトエンジニアが、第三者目線でお客様と一緒に品質の良いプロダクトを作り上げています。サービスについて詳しく知りたい方は、下記ページをご覧いただき、お気軽にお問い合わせください。

Webサイトからエンタープライズ、IoT機器・組み込みまで幅広い領域のソフトウェア開発に対し、第三者の視点で客観的にソフトウェアの品質を検証します。
レポートにより単純なバグの有無だけでなく、プロダクトの品質や内在するリスクを見える化できます。
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