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ユーザビリティテストの手順と手法、注意点を解説!

こんにちは、ポールトゥウィン オウンドメディアチームです!
今回は、ソフトウェア開発におけるユーザビリティテストの手順と手法、注意点について解説します。

記事の最後に当社事例も紹介しておりますので是非ご覧ください。


目次[非表示]

  1. 1.ユーザビリティテストとは
  2. 2.ユーザビリティテストの手順
  3. 3.ユーザビリティテストの種類
  4. 4.ユーザビリティテストを効率的に行うための注意点
  5. 5.アクセシビリティテストとの違い
  6. 6.当社のユーザビリティテスト事例
  7. 7.まとめ



ユーザビリティテストとは

ユーザビリティテストは、ユーザー視点で製品やサービスの使い勝手の良さを評価・改善するために行われるテスト手法です。

ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第4版 シラバス2018対応では、使用性テスト(usability testing)として「特定のユーザーが特定の使用状況の下でシステムを使用する際の有効性、効率性、および満足度の度合いを評価するためのテスト」と解説しています。

ユーザビリティテストは、ユーザーのニーズと期待に応えられるサービスであるかを検証し、ユーザビリティにおける改善点や問題点を見つけることを目的に行います。サービスを初めて利用するユーザーがその使用方法や機能を理解しやすいか、直感的に操作ができるか、これらをクリアしユーザーが満足できるサービスであるかなどを考慮します。

ユーザビリティテストは、製品やサービスの開発において欠かせないステップであり、設計から実装までの過程においても、ユーザビリティを考慮しながら進めていくことが大切です。
設計や実装のタイミングでは、実際にサービスを使用する場面を想定し、ユーザーの様々な状況や反応を考慮することは、テストの有効性やユーザビリティの向上に繋がります。


ユーザビリティテストの手順

ユーザビリティテストの主要なステップを解説します。


STEP 1 -計画-

まず、テストの目的や範囲を明確にし、どのようなユーザーをターゲットとするか、どのようなシナリオでテストを行うか、どのメトリクス(評価基準)を使うのか、などを含めた計画を立てることで、評価項目が明確になり、テストの有効性が高まります。


―テスト計画段階の例

製品/サービス

モバイルアプリ

目的

ユーザーがアプリ内でスムーズに情報を検索できるかを確認する

詳細

ユーザーが目的の情報に迅速かつストレスなくアクセスできるように、新しい検索機能の使いやすさをテストする

対象ユーザー

20代から40代のモバイルアプリ利用者

ユーザーの特性

モバイルアプリ利用が日常的であること、オンラインショッピングや情報検索をよく利用すること

テスト対象領域

モバイルアプリの新しい検索機能

テスト範囲

キーワード検索の正確性と迅速な結果表示、フィルター機能の使いやすさと効果的な結果のフィルタリング、検索結果ページのレイアウトと情報の見やすさ

スケジュール

1週間のテスト期間を設定

※各日程で異なるテスト項目に焦点を当て、徹底的な評価を行う
ユーザーのアクセスが集中する時間帯も考慮してスケジュールを組む


STEP 2 -設計-

テストを設計する時には、実際にサービスを利用する際の操作手順や、ユーザーに起こりうる問題を予測し、それに基づいてユーザーに実際の操作を行ってもらうための手順書や指示となるテストケースやシナリオを作成します。これによりユーザーが実際に利用する状況をより正確に評価できます。
また、設計段階でテスト結果を評価するための基準を設定します。特定の動作や操作に対する成功基準、エラーの定義を含めます。


STEP 3 -実装・実行-

事前に設計されたテストケースまたはシナリオに基づいて、ユーザーがテストを行います。この時、ユーザーの操作ログ、行動データ、質問への回答など、テストに関連するデータを収集します。


STEP 4 -結果分析-

最後に、テスト結果から収集したユーザーの行動データやフィードバックを分析した後、ユーザビリティに関する良かった点や改善が必要な点を特定し、優先順位を付けます。特定した情報から改善策を導き出すことで効果的で迅速な修正や調整が可能になり、ユーザビリティを向上させるための具体的な方針を確立することができます。

これらのステップを順番に行うことでユーザー視点からの情報や行動データを通じて、ユーザビリティを向上させるための手がかりを得ることができます。


ユーザビリティテストの種類

ユーザビリティテストにはさまざまな種類があります。これらの手法を組み合わせることで、ユーザーの経験を様々な側面から把握し、サービスの良さや課題を広範囲に理解することができます。


観察テスト

ユーザーがサービスを実際に使用する様子を直接的に観察します。ユーザーの行動や反応を観察することで、ユーザーがどのようにサービスを利用し、どの機能にどのような反応を示すかを理解することができます。


インタビュー

ユーザーの考えや感想を知るために行われ、主観的な視点からのフィードバックを得ます。ユーザーのニーズに対する理解を深め、ユーザビリティ向上の方向性を把握することができます。この手法はユーザーの声を直接聞くことで、サービスに対する期待や不満を把握するのに最適です。


アンケート

ユーザーの意見や好みを幅広く収集する手法で、数値化されたデータを得ることに役立ちます。多様なユーザーから得られる情報を分析することで、サービスに関する改善点やポジティブな側面が明確になります。


タスクベースのテスト

ユーザーに具体的な課題や操作を実行させ、そのパフォーマンスを評価する手法です。この手法は、製品やサービスの直感的な使いやすさやユーザビリティ、学習のしやすさを明らかにすることに役立ちます。

また、ユーザビリティテストは一度行うだけではなく、繰り返し行うことが理想です。ユーザーのフィードバックをもとにサービスを改善することで、ユーザビリティを向上させ、ユーザー満足度の向上に繋がります。


ユーザビリティテストを効率的に行うための注意点

ユーザビリティテストを効果的に行うためには、いくつかの注意点があります。


テスト参加者の選定

まず、テスト参加者の選定が最も重要であり、実際のターゲットユーザーに近い特徴、傾向を持つ参加者を選ぶことで、サービスにおける本質的なユーザビリティへの理解を深めることができます。これにより、テスト結果がより現実的になり、信頼性を高めることができます。


データのバランス

参加者の主観的な意見だけでなく、客観的なデータも同様に重視することが重要です。
行動データや操作ログ、パフォーマンスメトリクス※など具体的な数字に基づいた分析を行い、主観的な意見を相互に補完しながら総合的な評価を行うことでユーザーエクスペリエンスの全体像を正確に把握し、より効果的な改善策を見つけることができます。

※パフォーマンスメトリクス・・・特定の活動やプロセスの効果や達成度を測定するための基準や指標


結果の解釈

テスト結果の解釈において、異なる視点からの情報を統合的に考慮することが重要です。異なる手法を用いてテストを行うと、ユーザーの視点、デザイン、機能、パフォーマンス、セキュリティなど、さまざまな視点からの結果が得られます。これらの視点を統合的に解釈することで、製品やサービスの全体的な評価が可能となり、それぞれの側面がどのように機能しているかが明確になります。ユーザーの主観的な感想だけでなく、具体的なデザインや機能の動作、セキュリティの側面からも情報を得ることで、より総合的かつ客観的な評価が可能です。


テスト観点

主に以下を考慮して実施することにより、使いやすさや有能性が向上します。
①     ユーザーに自由が与えられているか
⇒誤操作があった場合でもコンテンツを閉じたり、ブラウザを戻ったりすることができる
②     表現や用語に一貫性があるか
⇒サイトやアプリ内の操作、アイコンが統一されている
③     柔軟性と効率性があるか
⇒初心者向けのチュートリアルや熟練者向けにショートカット機能がある
④     エラー内容が明確化されているか
⇒エラーが表示された際にユーザーが自身で対処できる内容になっている


アクセシビリティテストとの違い

アクセシビリティは「どのようなユーザーでも利用できるかどうか」ということに重点を置いており、ユーザビリティは「アクセシビリティを前提にした上で、さらにどれだけ使いやすいか、分かりやすいか」を考慮する点にあります。また、ユーザビリティは特定のユーザーを指しており、アクセシビリティは全てのユーザーを指していることもあります。このことを意識してサービスの目的やターゲットを明確にすることでより効率的なユーザビリティテストを実施することができます。


当社のユーザビリティテスト事例

当社のユーザビリティテストでは、シナリオに基づく操作やリアルなユーザーのフィードバックを通じて、サービスの潜在的な課題や改善点を的確に把握し、迅速に解決策を提供します。以下は過去のユーザビリティテストの成功事例です。


例1:飲食店の予約管理システムのユーザビリティテスト

初期設定手順や予約登録方法など、複数のシナリオに対してランダムに選ばれた評価メンバーがテストを行い、評価結果のレポートを作成しました。最後にサービスに関するアンケートを行い、評価メンバーのフィードバックを通じて、ユーザーがサービスをどのように認識し、使用しているかに関する情報提供を行いました。利用者の操作に焦点を当てた改善が行われたことにより、ユーザーはよりスムーズで効率的な予約手続きが可能となりました。


例2:通信サービスのユーザビリティテスト

クライアントWebアプリ、管理者用Webアプリ、およびネイティブアプリ(iOS)に対する明確な評価ポイントを設定しました。各アプリにおいて、年齢・性別・嗜好などに基づく評価メンバー基準や、適切な評価人数を定め、他社サービスとの比較を通してユーザビリティにおける総合的な評価を行いました。テスト参加者による操作時間と日数も定量的に評価し、これらの情報をもとに評価結果のレポートを作成しました。評価ポイントを設定することにより課題が明確化され、ユーザーの実際の体験に焦点を当てた改善が実施されました。これによりサービスの利便性とユーザー満足度が向上しました。


まとめ

ユーザビリティテストは、適切な設計と手法によってユーザビリティを最大化し、サービスの利便性とユーザーの満足度を向上させることができます。ユーザビリティテストを実施する際は、テスト参加者の慎重な選定や、主観的な意見と客観的なデータのバランス、テスト結果の総合的な評価が重要です。これらのポイントを考慮しつつ、ユーザビリティテストを行うことで、サービスの品質向上に寄与することが期待されます。

当社では、ユーザビリティテストを含むソフトウェアテスト・第三者検証サービスを提供しています。もう少し詳しい話を聞きたい、具体的な費用感が知りたいなどございましたら、お気軽に以下よりお問い合わせください。

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