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第三者検証のプロが解説!システムテストで見落としやすいポイント

こんにちは。ポールトゥウィンオウンドメディアチームです。

ソフトウェア開発において、システムテストは重要な工程ですが、しばしば見落とされるポイントがあり、コストや手間の増大、品質の低下につながることがあります。 

本記事では、それらの解決案や正しいテストの進め方をご紹介します。

 

目次[非表示]

  1. 1.ソフトウェア開発における「システムテスト」とは? 
    1. 1.1.◇機能テスト 
    2. 1.2.◇非機能テスト
    3. 1.3.◇回帰テスト
    4. 1.4.◇ユーザビリティテスト
  2. 2.システムテストで見落としやすいポイントとは?
    1. 2.1.【1】ユーザー環境の考慮不足
    2. 2.2.【2】エラーハンドリングの不備
    3. 2.3.【3】テストデータの不備 
    4. 2.4.【4】非機能要件の軽視
  3. 3.システムテストの正しい進め方
  4. 4.システムテスト事例紹介
  5. 5.まとめ


ソフトウェア開発における「システムテスト」とは? 

システムテストとは、ソフトウェア開発の後半フェーズ(下図参照)に位置し、開発されたシステムが設計通りに機能するかを検証する非常に重要なプロセスです。ここでは、全体のシステムが統合された状態で、実際の運用環境に近い条件下でテストが実施されます。 



そのような重要なプロセスであるシステムテストでは、目的に応じた様々なテストが実施されます。以下に代表的なテストの種類をご紹介します。 


◇機能テスト 

システムの機能が仕様書通りに動作するかを確認します。利用シーンを模したシナリオや要件定義に基づいて各機能が正しく動作するかどうか、ソフトウェアの各機能が入力に対して適切な出力をするかなどを検証します。システムテスト中のハードウェアとソフトウェアの相互作用にも焦点を当てチェックを行います。 


◇非機能テスト

システムの性能、安全性、耐久性など、機能以外の要素をテストします。例えば、ソフトウェアが実際の負荷下で機能するかを確認する負荷テスト、ソフトウェアの信頼性とクラッシュからの回復能力を示すリカバリテスト、セキュリティ面のテストなどが含まれます。 


◇回帰テスト

新しい機能追加やバグ修正後に、以前の機能に影響が出ていないかを確認するテストです。このテストは、ソフトウェアの改良が古い機能に悪影響を及ぼしていないことを保証するために不可欠です。特に、複雑なシステムでは小さな変更が意図しない結果を招く可能性があるため、重要な役割を果たします。 


◇ユーザビリティテスト

アプリケーションの使いやすさに焦点を当てたテストです。実際のユーザーの体験を模倣することで、アプリケーションが直感的に操作できるか、またユーザーが望む結果を得られるかを評価します。ユーザーの視点からアプリケーションを評価することで、より使いやすく、効果的な製品を開発することが可能になります。


システムテストで見落としやすいポイントとは?

全体のシステムが意図した通りに機能するかを検証するこのフェーズでは、品質保証と顧客満足の両方を確保するために、細心の注意が必要です。ここでは、事前の検討不足・準備不足になりやすいシーンなど、システムテストでよく見落としがちなポイントを、その対策案と合わせてご紹介します。 


【1】ユーザー環境の考慮不足

昨今のシステム、特にWeb・アプリ系のシステムでは、機種・OS・ブラウザ・端末状態・ネットワークなど、ユーザー毎の多種多様な環境下で利用されます。特定の環境下のみのテストでは、複数の機能や条件が連動して発生する不具合を見つけづらくなります。 

解決案)多様なユーザー環境に対応するためには、互換性テスト(多端末検証)の実施と詳細なテストシナリオの作成が不可欠です。異なる条件下でのテストシナリオを設計し、システムの挙動を検証します。 


【2】エラーハンドリングの不備

アプリケーションは時として予期しない挙動を起こします。その際、適切なエラーメッセージやシステム回復処理がなされていない場合、ユーザーの混乱や不満を招く原因となります。 

解決案)異常系も含めたテストケースを用意した上で、エラーが発生した際のシステムの振る舞いを確認しましょう。また、ユーザーフレンドリーなエラーメッセージの検討や、システムの堅牢性を高めるためのテストも忘れずに行う必要があります。 


【3】テストデータの不備 

適切なテストデータが不足していると、テストの範囲が狭まり、リアルな使用状況をシミュレートできないことがあります。 

解決案)実際の運用データに近いテストデータを用意し、多様なデータセットでテストを行いましょう。その際は、データの機密性に注意しつつ、本番環境と類似したテスト環境を構築することが重要です。


【4】非機能要件の軽視

ソフトウェアの機能性はもちろん重要ですが、非機能要件も同等に重要です。これにはシステムのパフォーマンス、セキュリティ、使いやすさ、互換性などが含まれます。多くのプロジェクトでは、これらの要素が適切にテストされず、リリース後に問題となることがあります。 

解決案)システムテストでは、早い段階で非機能要件を明確にし、それぞれに対する専門的なテストケースを用意することが効果的です。パフォーマンステスト、セキュリティテスト、ユーザビリティテストなど、各分野の専門知識を持つテスターと協力し、システム全体の品質を高めましょう。 


システムテストの正しい進め方

システムテストは、計画的かつ体系的なアプローチが成功の鍵となります。以下に、システムテストを適切に進めるためのステップを紹介します。 


《STEP1》テスト計画の策定

システムテストを開始する前に、包括的なテスト計画を策定することが重要です。この計画には、テストの目的、範囲、リソース、スケジュール、および関連するリスク管理戦略を含めます。計画は、テストケース(実行する条件や入力するデータ、期待する出力内容や結果など)の選定基準や優先順位付け、テスト環境の設定、および結果の報告方法も明記します。 


《STEP2》テストケースの作成とレビュー 

効果的なテストケースは、システムテストの成否を分ける重要な要素です。各テストケースは、特定の要件や機能を検証するように設計されるべきです。また、テストケースのレビューは、チームメンバー間で共有し、フィードバックを取り入れることで、カバレッジ(網羅性)の向上と誤解の防止に役立ちます。 


《STEP3》テスト環境の準備

テストの信頼性を確保するためには、システムの実稼働環境を模倣したテスト環境の構築が必要です。これには、適切なハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク設定、およびその他の必要な要素が含まれます。テストデータも現実の運用データに近い形で準備し、リアルなテストシナリオを作成します。


《STEP4》テスト実施とモニタリング

計画に従ってテストを実施し、進捗を常にモニタリングします。問題が発生した場合は、迅速に対応し、必要に応じてテスト計画を調整します。テスト中の問題点は、明確に文書化し、関係者と共有することが重要です。


《STEP5》テスト結果の分析と報告

テスト完了後、収集したデータを分析し、詳細な報告書を作成します。この報告書には、発見されたバグ、テストカバレッジ(網羅率)、および改善提案を含めます。また、今後のプロジェクトに活かせるような教訓も記載することが有効です。 


《STEP6》継続的な改善

システムテストは一度きりの活動ではありません。継続的な改善を目指し、過去のテストからの学びを次回のテスト計画に反映させることが大切です。 


システムテスト事例紹介

ポールトゥウィンで実際に行ったシステムテストの事例をご紹介します。 


多端末検証と詳細なテストシナリオにより、ユーザーの利用パターンを高い精度で再現

特定条件下での不具合も発見し、品質向上へ貢献 ​​​​​​​

【顧客情報】Webシステム・IoT機器開発企業 

【検証対象】プレミアム商品券の管理システム(発行側・利用側 双方の管理) 

【提供内容】ポールトゥウィンで保有する700種類以上の検証端末を活用し、機種やOS、解像度など複数の要素を組み合わせて、実際のユーザーが使用する多様な環境を再現しました。また、システム利用時のさまざまな要素、例えば発行する券種(紙やデジタルコードなど)、対象条件(キャンペーン情報)、支払い形式(紙や電子)などを網羅的に組み合わせ、多様なテストデータとシナリオを用いた徹底的な検証を実施しました。このように多様なユーザー環境を考慮したテスト計画を策定し、実施することで、不具合検知率を向上させ、品質向上へ貢献しました。 


まとめ

システムテストはソフトウェア開発の不可欠な部分であり、品質保証と顧客満足度を高める上で中心的な役割を果たします。このブログでは、システムテストの過程で見落とされがちなポイントと、それらを効果的に解決するための戦略について紹介しました。これらのポイントを理解することで、効果的なシステムテストの実現が期待されます。 

なお、ポールトゥウィンで、システムテスト工程を含むソフトウェアテスト・第三者検証サービスを提供しています。詳しい話を聞きたい、具体的な費用感が知りたいなどございましたら、お気軽に以下よりお問い合わせください。 


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