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【講演会レポート】湯本剛さんがPTW秋葉原センターで登壇! テストの役割を再考し、テスターが持つべきプロ意識を語り合う

こんにちは、ポールトゥウィンオウンドメディアチームです! 

今回は、先日社内で開催した「湯本剛さん講演&パネルディスカッション」のハイライトをご紹介します。 


目次[非表示]

  1. 1.イベント概要 
  2. 2.講演のハイライト
  3. 3.パネルディスカッション 
  4. 4.まとめ 


イベント概要 

ソフトウェアテスト業界の権威である湯本剛さんを講師として迎え、「テスターのプロフェッショナリズムについて」をテーマにご講演いただきました。

(湯本剛さん:株式会社ytte Lab代表/freee株式会社 QAマネージャー/JSTQB技術委員) 


湯本さんは、独自のテスト分析手法「ゆもつよメソッド」の開発者としても知られており、この日の講演では、具体的なテスト業務の事例を交えつつ、知識やスキル、そしてプロフェッショナルとしてのマインドセットについて詳しくお話しいただきました。この日は、テスターだけでなく様々な職種にも当てはまる重要な考え方を学ぶ機会となりました。その後のパネルディスカッションでは、当社のテストチームのメンバーが参加し、湯本さんと一緒にテスターの意識やチームとしての成長について活発に意見交換を行いました。 


本イベントは当社秋葉原センターで開催され、オンライン含めて約200名の社員が参加し、立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。湯本さんの言葉からは、仕事への取り組み方を見直すきっかけや、ソフトウェアテストの分野で成長し続けるためのアドバイスが得られました。特にプロフェッショナリズムの本質に迫る話は、一人ひとりの成長やキャリアの向上に役立つ考えを与えてくださいました。 


講演のハイライト

本講演では「テスターのプロフェッショナリズム」をテーマに、ソフトウェアテストの現在を見つめ、その仕事の本質に迫りました。 

(PTW秋葉原センターを会場に、約1時間に渡り講演いただいた) 


湯本さん「技術的な基盤はもちろんですが、テストを良くしていく上では、一人ひとりがプロ意識を持ち、仕事をやり遂げるマインドセットが重要ですね」

湯本さんはプロフェッショナリズムを、一定レベルの安定した供給ができる人として定義し、技術力だけではなく、高い「プロ意識」を持つことがテスターにとって不可欠だと指摘しました。プロ意識を持って、自身の技術を高め、「中身の詰まった技術者として仕事をする」ことの大切さを説き、それが正しく仕事を続けるために重要だとも語りました。 

加えて、知識と経験の組み合わせがプロフェッショナリズムを形作る要素であることを強調し、これがセンスを磨くための鍵であるとしました。過去の経験からの学びの価値、そして知識や経験を体系的に整理し蓄積することの重要性を語り、そのための枠組みとしてJSTQBの活用や基礎知識や概念理解の必要性を伝えました。 


湯本さん「今やっていることを自分事として捉え、そこから考え、判断・行動して、周りに影響を与えることができる、それがリーダーシップですね」

湯本さんはリーダーシップについても言及し、「リーダーシップは特定の人だけのものではなく、組織の全員が持つべきもの」と述べました。これは、自分の行動が周囲に与える影響を深く考えることが、チーム全体の効率と生産性を高めることに繋がることを示唆しています。

さらに、テストがプロダクトの価値を向上させる重要な役割を担うと語り、テストの重要性を改めて強調しました。「テストはただ行うものではなく、重要な役割を果たす活動である。適切に行えば、その意義が理解され、皆に感謝される」と語り、テスターの仕事の意義を再確認させました。 


この講演は、テスターとしての役割を再考し、より良いチーム運営の道筋を示すものとなり、私たちがソフトウェアテスト業界のプロフェッショナルとしての道を歩むための重要な考え方を学ぶ機会となりました。 


パネルディスカッション 

湯本剛さんの熱い講演に続いて、会場はパネルディスカッションでさらに盛り上がりました。このセッションでは、テスターとしてのプロ意識やチーム全体の意識向上について、熱心な議論が繰り広げられました。

(左から、第二事業部の山本さん、田口さん、伊藤さん、第一事業部の小熊さん、そして、湯本さん)


PTW伊藤「チャレンジと経験を積んでいくことで、自分の中のプロ意識がより形作られたかなと思います」

ソフトウェア検証部門(第二事業部) の伊藤さんは未経験からこの業界に飛び込み、マネージャーとしての経験を通じて、チームのモチベーションをどう高めるかについて自身の考えを共有しました。知識と経験の重要性を語るとともに、チャレンジを通じてプロ意識が形成されるとし、小さな成功を積み重ね、チーム全体の成長につなげることが重要と述べました。

同じ部門の田口さんは、不具合発生時の協力の精神がチームのプロ意識を高めると指摘し、世の中で成功した製品に関わる喜びと責任感について述べ、これがテスターとしての誇りにつながると話しました。 


PTW小熊「リーダーと現場メンバーの溝を埋め、チーム皆のプロ意識を引き上げる仕組み作りも、組織には大切だと思いますね」

一方で、ゲームコンテンツ検証部門(第一事業部) の小熊さんは、自身のプロジェクトでの経験を基に、各スタッフに合わせたモチベーションのポイントを見つけ出し、それを支える施策の必要性を語りました。社内でのバグ検知スキルを称える制度(通称「BUG+HUNTER」)を例に挙げ、チームメンバーの成長やプロ意識を向上させるための施策の重要性を強調しました。

また、モデレータとして参加した山本さんも、コミュニケーションの効果とチームワークの大切さを語り、その重要性を参加者に感じさせました。 


湯本さん「分析の方法はある程度自由で良いですが、そのアウトプットは誰が見ても分かるように標準化すべきですね」

湯本さん自身もディスカッションに参加し、プロとしてやり遂げるマインドセットや、アウトプットの質へのこだわり・標準化の重要性を説いた一方で、個々の柔軟性を尊重し、最終的な成果が明確で理解しやすい形であるべきだと述べました。

このセッションは、参加者にとって、日々の業務に新しい視点をもたらし、プロフェッショナリズムとチームビルディングの重要性を再認識する良い機会となりました。 


最後に、イベントの締めくくりとして開催された懇親会では、湯本さんは一人ひとりの質問に丁寧に応じ、参加者との交流を楽しんでいる様子でした。また、社員たちも参加者同士で講演やパネルディスカッションで得た新たな知識やアイディアを共有し、互いの経験や見解について議論を深めていました。 


まとめ 

今回の講演会イベントの開催は、テスターとしての職務・専門性の理解を深める一方で、 参加者にとって自らのキャリアを振り返り、毎日の仕事に新たな価値を見出す手助けとなりました。また、湯本さんのお話からは、技術者として備えるべき技術や知識、情熱をもって仕事に取り組む姿勢、そしてプロフェッショナルとしての自覚と行動が、参加者に強く印象づけられました。そして、私たちの成長と仕事に対する新しい理解を促す、貴重な時間となりました。 

このような学びと教訓を活かし、当社ではお客様に更なる価値を提供するサービスを追求し続けます。 


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